コミナティ接種後の、発熱などの副反応について

「友人が新型コロナワクチン接種後に38℃を超える発熱があって大変だったが、自分たちの接種後にそういうことがあったらどうすればよいのか?」とのご質問を頂きました。

 

今回接種されるコミナティは、免疫応答が非常に良好で、95%の効果があるとの結果が出ています。そして、免疫応答が良好である分、接種後の免疫反応も強いと考えられ、そのために接種後の発熱や、全身倦怠感は、頻度の高い反応のようです。

 

今回の日本での医療従事者への接種において生じた反応については、順天堂大学にて集計され、報告されています。以下をご覧ください。

 

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000767205.pdf

 

資料内に、局所の反応と全身の反応についてのグラフがあります。これによると、一回目の接種では発熱は数%程度ですが、二回目の接種後は、37.5℃以上の発熱は35%超に生じ、そのうち、38℃以上の発熱は、接種者全体の18%程度の高頻度で生じています。

 

そして、グラフに示されている通り、若ければ若いほど免疫力が強いため、発熱の頻度も高くなっています。逆に、高齢になると、あまり発熱しないようです。

発熱は接種当日から翌日に生じるようですが、接種した翌々日には低下するとのデータとなっています。欧米でも同様に報告されていますため、発熱しても一日程度で下がるようです。

 

当院としましては、接種後の発熱対策として、翌日が半日勤務や休日となる、金曜日と土曜日を接種日に設定しております。

 

なお、接種後に発熱した場合には、アセトアミノフェンカロナール)や、イブプロフェンの内服を行うことが出来ます。接種前の事前の内服は、ワクチンの効果を下げる懸念が否定されていないため、推奨されていません。

接種後の発熱が心配な方は、接種前にお勤めの医療機関の先生にご相談下さい。